Rumours |
1977年発表、全米で実に31週にわたって1位を保ったこのアルバムの制作過程は、メイキングのDVDが出ているため、その一端を垣間見ることができます。マック加入前からパートナー同士だったリンジーとスティーヴィーが別離し、さらに夫婦だったジョンとクリスティンが離婚と、メンバー5人の中に破綻したカップル2組が含まれているという背景があるせいか、耳あたりの良いポップスとして普通に聞き流せる一方で、歌詞の1行1行まで深読み可能な、二重の魅力が感じられます。 他のアーティストの名盤が続々とリマスターされていくなか、このアルバムだけ取り残されている感がありましたが、ここに来て、ようやくボーナストラック満載のリマスター化が実現され、喜ばしい限りです。もともと丁寧な仕事ぶりには定評有るライノ・レーベルですが、音質の向上だけでなく、Disc2に膨大な数のボーナストラックを収録と、今回も期待を裏切らない、素晴らしい仕上がりが期待されます。私個人としては、最近出たどの新譜よりも、このリマスター盤の到着を楽しみに待っています。 |
噂 |
96khz/24bit 5.1ch & Stereo. ヘッドフォンで聴きましたが(96khz/24bit Stereoの方です。)音良いです。これだけ音が良いとそれだけで感動します。楽器の音にベールが何枚も掛かっていたのを1枚も2枚も剥がしたような音です。 |
Tango in the Night |
愛聴してます。あんまりアルバムとしての統一性はなくて、ちょっとオムニバスを聞いてるような気分にもなるので大傑作!とはいえないんですが。
冒頭のリンゼイのビッグラブの哀愁あるメロからいきなり惹き付けられます。 その後もキラキラした曲がテンポ良く続くので気持ちがいいです。 でもまあやはり、スティービーニックスの曲になるとなんかはっとします。ファンなんで。 |
Early Years [VHS] [Import] |
60年代、ピ-タ-グリ-ン在籍時のフリ-トウッドマックの映像としては一番でしょう。確かに当時のカメラワ-クや映像処理等不満が無くはないですが、それは贅沢かも知れません。TV出演時の映像も多く模擬演奏も有りますが、ライブ映像もあり、何より余計なコメントやインタヴュ-を排して楽曲中心にした構成に好感が持てます。シングル曲中心でマニアックな楽しみは無いかも知れませんが、ピ-タ-グリ-ンに、ジェレミ-スペンサ-、ダニ-カ-ワンという3人のギタリスト兼ヴォ-カリストを擁したブル-スバンドとしてのフリ-トウッドマックを知るには最適の一枚です。70年代後半以降のポップロックバンドとしての彼らしか知らないファンにも是非見て戴きたいと思います。 |
Live in Boston |
~4人が再度集合して制作発表したアルバム「Say You Wil」。そして精力的にツアーを 続けているFleetwood Mac。 彼等のSound Stageで収録された鮮明な現在進行形のライヴ映像だ。 またちょっと歳をとった彼等だが、演奏は申し分ない。 ミックのパワフルさとマクヴィーの渋さも健在だ。リンジーとスティーヴィーの呼応する ~~ ようなヴォーカル、もちろんリンジーのギターも相変わらず唸っている。 演奏する楽しみ、そして意気込みが伝わってくる映像だ。 (注)このDVDはリージョン1仕様なので、再生環境が無い方は日本盤を!~ |
ザ・ダンス~グレイテスト・ヒッツ・ライヴ |
当時「奇跡」と言われた、フリートウッド・マック最盛期メンバーの再結成ライヴ。
ステージ・ディレクションは、やはりこの直前、驚愕の再結成を果たした「イーグルス」の MTVライヴを演出したスタッフです。 5.1ch音声も含むこのDVDは、当時としてはまだ珍しかった音楽DVDソフトの普及に大きく貢献。 CDの方は本国アメリカだけで700万枚以上を売り上げる大ヒットとなりました。 このライヴが素晴らしいのは、結局、フリートウッド・マック最盛期メンバーが、 「いかに卓越していたか」という事に尽きます。 リンジー、スティーヴィー、クリスティン3人の個性的なヴォーカルが、 時にはメインに、時にはコーラスに回るわけです(当たり前ですが)。 例えば、スティーヴィーがコーラスしたりする訳ですが、 それは単なるバックメンバーによる「コーラス」とは、明らかに存在感が違いますし、 その「コーラス」自体に意味が生まれてくるわけです。 だって、スティーヴィー・ニックスですよ・・・! 勿論、彼女だけに限らず、3人ともにそうなのですが・・・ スタジオ・レコーディング時は、自分自身で多重コーラスを付けたりもするのですが、 これはライヴなのでそれは当然無く、しかもハッキリ判るのです(映像もありますし)。 シンプルなのに独創的なアレンジの素晴らしさ、演奏の確実さ、音質の良さなど、 優れた部分も多いのですが、特にその事が印象的でした。 CDには未収録の演奏もありますし、 マーチング・バンドを従えた「タスク」「ドント・ストップ」の感動的なフィナーレもあります。 自分はPCM音源をiPodに入れて、「フルヴァージョン・ザ・ダンス」として楽しんでます。 オリジナル・レコーディングも素晴らしいですが、 それに適度なスリルが加わったこのライヴ、必聴です!! |
ライブ・イン・ボストン [DVD] |
分かった、分かりました。やはりこの人たちには何も通用しない、常識も何も無いということだ。ハイ・ビジョンか何かで見ればもっと白髪の様子とか顔のシワとかが確認できるのだろうけど、そういうことを詮索するのがアホらしい、圧倒的にパワフルな演奏である。こういうのはもうハード・ロックと呼びたい(スタイルとしてのではなく)。アンサンブルの細かな所はバンドのメンバーの倍近いサポートにあっさりと任せてはいるが、核となる部分はもちろんこの4人の異常なパワーが漲っている。 昔ならストーンズが「どこまで爺さんにもロックができるか」を追求し、とうとう爺さんになってしまったが、マックはまたそれとも違う。このバンドの歴史として、古い服はどんどん脱ぎ捨てていく。ここにいるマックは77年でも、80年でも、87年でもない、新型マックである。 減点1は余計なオマケCD、高き価格、そしてせっかくギターにカルロス・リオスを起用しながら活用されていないこと(笑)による。それを除けば現在のシーンの他の作品を寄せ付けない傑作!! |