![]() プロジェクトX 挑戦者たち 第4期 Vol.4 アンコールワットに誓う師弟の絆 [DVD] |
タイに旅行に行ったときバックパッカーの人たちが口々に「アンコールワットだけは行っておいたほうが良いよ」と(それも誰にあっても同じことを)言うので絶対に行かなきゃならんなぁとずっと思っている。
そんな時にこのドキュメンタリーを見たもんだから、改めてその凄さがわかったと言うか、その遺跡の上に僕も立ってみたくなったわけです。 遺跡を建設した当時の技術の素晴らしさは然る事ながら、当時の石工職人たちが、アンコールワットを何千年・何万年経っても生かせるように創っているのがわかる一本でした。 |
![]() 悲しきアンコール・ワット (集英社新書) |
衝撃のレポート。国際協力によって保存と修復が進められているクメールの遺跡。しかしその一方で毎日のように盗掘が行われている。確立された闇のルートを通じて、世界中のコレクターのもとへ仏像、女神像、工芸品などの文化財が流出していく。需要があるかぎり供給者は後を絶たない。武装した強盗団、雇われ者の窃盗団が暗躍し、怪しげな古美術商、買収された警察官はもとより、軍人や学者、果ては大臣までが密輸出にからんでいる。愚か者の連鎖。 筆者三留理男氏の丹念な取材によって浮かび上がる遺跡破壊の実態には背筋が寒くなる。もちろん背景にあるのは貧しさであり(カンボジアはアジアの最貧国)、祖先の遺してくれた遺産への無理解であり、一攫千金をたくらむ欲望である。そして盗品を欲しがるコレクターたち。 筆者はカンボジアの歴史から説きおこし、ベトナム戦争や内戦のどさくさによる遺跡破壊を経て現在に至るまでをていねいにたどる。悲しいのは解決の糸口が見えてこないこと。法を整備しても効力がないのだ。読みやすく分かりやすい文章なので一気に読んでしまったが、読み終えて暗澹たる気持になった。破壊を防ぐ国際協力はできないものか。 |