Gaucho |
まだCDさえ出ていなかったあの良き時代、色々な意味でブッたまげた本作は、25年以上たった今でも素直に史に残る最高芸術作品と言えるでしょう。 デビュー作から前作までどれも素晴らしい作品だが、どこかアナログ的で少々雑な面もあったと思う。それがガウチョでは緻密さと、よりミュージシャンを適材適所に妥協無く管理することで完璧なる芸術空間を産み出すことに成功している。 ノップラーは上手く弾けずに何百回と演らされたという。 カールトンもここでの演奏は一弾入魂である。 80年初頭のこの作品から2007年、まだこれを越える音芸術には出会えていない。 |
Aja |
完璧主義のご両人の最高傑作と呼ばれる本作、聴き所は満載!本作のレコーディングについての二人の解説DVDが出ましたが、何度も焼き直しながら、練り直しながら作り上げたことがよく分かってSTEELY DAN好きにはウラ側をバラしてくれたような気分に浸れるのですが、そこでもやはりJAY GRADON大先生の“PEG”でのソロ(確かにぶっ飛んではいるのですが、彼らしいソロかと言われればどうかなという個人的な印象、こんなソロ誰も弾けませんが…)、そしてかの故JEFF POCARO大先生をして『絶対あんなグルーヴは誰にも出せない』と言わしめたBARNARD PARDIE名誉教授がこれ以上ないリズムを叩き込む“HOME AT LAST”を実際に楽器をやる私としては特に聴き所としたいです。その意味では次作の『GAUCHO』の“BABYLON SISTERS”も相当なグルーヴ、彼でしかなし得ないノリの曲になっており、全体的にも本作よりリラックスしたムードがあり聴き易いです。併せて聴いてみることをオススメします。 |
The Royal Scam |
この後の2作で圧倒的なリズムセクションを配することになるBERNARD PARDIE名誉教授が参加、グルーヴもかなり引き締まり、完全にSTEELY DANがバンド形式ではなくD.FAGEN、W.BECKERの完全主義、2人の求める究極の完成度を追求が露骨になってきた作品。
これがなければ、傑作の名高い後発2作が生まれてはいませんし、本作も相当の音楽的水準をキープ!実験的とかそんなレヴェルではありません。 どんどん深くなる本作後の作品に比べればまだ難解度、懲り方は初期段階ということもあり、後発作に入る前に接しておいていい作品だと思います。 とにかく、B.PURDIE名誉教授の貢献が極めて高い、かつ聴きやすい曲調ですので、多数の異論は覚悟で申し上げますが、後期STEELYということではここから入るのも悪くないと重います。 他の方のレヴューにもありましたが、何ともジャケットがカッコイイですよね。ROYAL SCAMというよりも、たまに変な邦題がつく中で、「幻想の摩天楼」はアタリの部類、最先端の音楽を求めていた当時のある意味シヴィアな、コワいN.Y.の状況も表しているようで、以後のトータル的なアプローチの前段にもなった作品だと思います。 聴きやすさ、本物のグルーヴに接することが出来るということでは彼らの作品群の中でもかなりの水準の作品のはず、ここから妥協を排したクリエイターの2人組の様相が強くなっていると思われますので、‘AJA’と‘GAUCHO’にいたる歴史を追う意味でも興味のある方は必聴だと重います。 とにかく、リズムがいいから、乗っかるメロディ、鍵盤もののノリが抜群のコンビネーションです。当時のシーンを考えると、やっぱり凄い作品ではあると重います。捨て曲なし! |
シークレット・ライブ・イン・NY [DVD] |
2000年5月リリース。アルバム「トゥー・アゲインスト・ネイチャー」は20年ぶりの彼等のアルバムだったが、その発売直前にNYソニー・スタジオにておこなわれた、スティーリー・ダンのシークレット・ライブの模様を収めたDVD。彼等はこの後、このメンバーでワールド・ツアーを敢行している。
この20年間の間彼等は何をしていたのか、DVDの中で彼等自身が答えているが17年間は何もしていなかったようだ。分かるような気がする。ある意味70年代の彼等の作品はあまりに完成度が高く、もうすべきことが無くなってしまったとも言える。新しくやりたいことが出てくるまで、17年かかったということだろう。この二人は自分たちのやりたいことがはっきり見えていて、それを実現している希有なミュージシャンだ。 メンバーの様子を間に挟んだり、ライヴを聴きに来た人たち(子供の頃にママの車で聴いたんだよ、って人が多いのビックリ)の反応を組み込んだりと構成が実に旨い。ドナルド・フェイゲンの顎を突き出して牙をむきだして歌う姿が変わらないな。演奏は全て完璧にアレンジメントが完了していて、その上に演奏が旨い。バックを固める面子も自己主張強く、コーラス・ガールズ3人の「トゥー・アゲインスト・ネイチャー」論がなかなかだ。素晴らしい作品で彼等のファンは必須アイテムだろう。 |
シークレット・ライブ・イン・NY [VHS] |
2000年5月リリース。アルバム「トゥー・アゲインスト・ネイチャー」は20年ぶりの彼等のアルバムだったが、その発売直前にNYソニー・スタジオにておこなわれた、スティーリー・ダンのシークレット・ライブの模様を収めたDVD。彼等はこの後、このメンバーでワールド・ツアーを敢行している。
この20年間の間彼等は何をしていたのか、DVDの中で彼等自身が答えているが17年間は何もしていなかったようだ。分かるような気がする。ある意味70年代の彼等の作品はあまりに完成度が高く、もうすべきことが無くなってしまったとも言える。新しくやりたいことが出てくるまで、17年かかったということだろう。この二人は自分たちのやりたいことがはっきり見えていて、それを実現している希有なミュージシャンだ。 メンバーの様子を間に挟んだり、ライヴを聴きに来た人たち(子供の頃にママの車で聴いたんだよ、って人が多いのビックリ)の反応を組み込んだりと構成が実に旨い。ドナルド・フェイゲンの顎を突き出して牙をむきだして歌う姿が変わらないな。演奏は全て完璧にアレンジメントが完了していて、その上に演奏が旨い。バックを固める面子も自己主張強く、コーラス・ガールズ3人の「トゥー・アゲインスト・ネイチャー」論がなかなかだ。素晴らしい作品で彼等のファンは必須アイテムだろう。 |
Steely Dan - Two Against Nature [VHS] [Import] |
オープニングの「グリーン・イアリングス」を聴いて、「おーっ!」と鳥肌が立ちましたが、ライブ好きの私の期待に反して、このビデオはライブオンリーではありません。スタジオライブとインタビューが交互に織り込まれるという構成です。英語に不自由しない人なら、難なく聞き取れるかもしれませんが、そうでない人には、ほとんど英語のリスニング教材と化してしまいます。とはいえ、グリーン・イアリングス、FMあたりを聴くと、やっぱりスティーリーダン独自の世界に引きずり込まれます。スティーリーダン初心者にはお薦めしませんが、スティーリーダン信者にはマストバイと申し上げておきましょう。 |
Steely Dan - Anthology |
日本では余り見かけないが、手にとって見ると丁寧な仕上げ。しかも、代表曲ばかり。ABC順の並びだが結構自然な配列。親切にも演奏者の名前の他にエフェクタの案内も。例えば"Larry Carlton (slight distortion)"ってな具合。 SDファンだけでなく、LC始めセッションギタリスト フリークにも超お薦め。でもここで改めて思い知らされるのは、偉大なギタリスト Walter Beckerの存在なり!!! |
Hal Leonard Steely Dan: 10 Classic Tunes for B flat, E Flat, C and Bass Clef Instruments (Jazz Play-Along) |
日本では余り見かけないが、手にとって見ると丁寧な仕上げ。しかも、代表曲ばかり。ABC順の並びだが結構自然な配列。親切にも演奏者の名前の他にエフェクタの案内も。例えば"Larry Carlton (slight distortion)"ってな具合。 SDファンだけでなく、LC始めセッションギタリスト フリークにも超お薦め。でもここで改めて思い知らされるのは、偉大なギタリスト Walter Beckerの存在なり!!! |