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コンサートピース/Concert Piece・古畑亜紀
札幌在住フリーの女性トランペット奏者、
古畑亜紀氏の初ソロアルバム。

彼女は音大出身ではなく、札響の首席トランペット奏者 
松田次史氏に師事しながら福祉関係の4年制大学を卒業後、
大学院に進むがトランペット奏者になる夢を捨てきれず渡欧し、
ウィーンフィル首席奏者 ヨゼフ・ポンペルガー氏と
チューリッヒトーンハレ響首席マルクス・ヴュルシュ氏に師事し、
研鑽を積んで帰国、現在は道内外でオーケストラ、アンサンブル等で
活躍している若手の演奏者である。

この手の初ソロアルバムだと判を押したように「ベニスの謝肉祭」とか
技巧に凝った曲目を演奏する事が多いが、今回一般の方には
馴染みの薄いと思われるW.ブランドの「コンサート・ピース」、
A,コレルリの「ヴァイオリン・ソナタ」を前面に出し、
この楽器の素晴らしさを「彼女の性格通り」の真っ直ぐな太い音と
ひたむきなまでの音楽への情熱で表現している。

その後もタイスの瞑想曲、歌劇「ジャンニ・スキッキ」より私のお父様等も
古畑氏が原曲のイメージを壊さずトランペットのためにアレンジしたもので
このアルバムへの思い入れの度合いが十二分に感じられます。

私が今回のアルバムで良いと思った曲が

「トランペットとピアノのための“イブニング・グロウ”」

作曲者はこのCDの発売元である株式会社ケージェイプロダクションの
社長の原田健司氏で、今回のCDではピアノソロのマスカレードと
この曲が収録されております。

古畑氏の奏でるせつない旋律に伴奏者の佐藤佳絵氏が寄り添うように
ピアノを弾く姿が目に浮かぶようでした。

 

モンティニーの狼男爵 (光文社文庫)
佐藤亜紀氏の小説の主人公は知らず知らずのうちに周りの人間に振り回されている情けない人間が多いが、この小説でもそう。『バルタザールの遍歴』でお馴染みの家柄だけで実力のない(というかやる気のない)貴族はここでも健在。倦怠しきった貴族と成り上がり主義者のコントラストが非常に映える。貴族的退廃を書かせたら一流の作家である。

 

小説のストラテジー
もちろん、小説の読み方について、新たな見方を提供してくれるという意味で、充分価値がありますが、端々に著者である佐藤亜紀の好み(=視点)が垣間見えるので、ファンの方はこれを読んだ後に著者の作品を一通り読み返しながら分析してみるのも一興。

 

『世界の測量 ガウスとフンボルトの物語』三修社



佐藤亜紀 動画


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佐藤亜紀 情報


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