プロジェクトX 挑戦者たち 第4期 Vol.4 アンコールワットに誓う師弟の絆 [DVD] |
タイに旅行に行ったときバックパッカーの人たちが口々に「アンコールワットだけは行っておいたほうが良いよ」と(それも誰にあっても同じことを)言うので絶対に行かなきゃならんなぁとずっと思っている。
そんな時にこのドキュメンタリーを見たもんだから、改めてその凄さがわかったと言うか、その遺跡の上に僕も立ってみたくなったわけです。 遺跡を建設した当時の技術の素晴らしさは然る事ながら、当時の石工職人たちが、アンコールワットを何千年・何万年経っても生かせるように創っているのがわかる一本でした。 |
悲しきアンコール・ワット (集英社新書) |
大阪で「大アンコールワット展」をみて、その高度な芸術に深く感じ入った。しかし、その会場には遺跡保存のための募金箱が・・・・。アンコールワットは、戦災と盗掘で崩壊の危機にあるとかつてから言われているが、どのような状況かと興味をひかれ、この本を読んだ。
著者は、1970〜80年代のカンボジア内戦による難民キャンプの取材をしてきただけに、カンボジアとタイの関係、その国境の状況などに詳しい。その知識と経験をベースに、現地を取材し、この本を書いている。したがって、アンコールワットはポルポト派の資金源として、いわば宝の山であったこと、現在も多くの政府関係者や軍が盗掘に関わっていることを記述するとともに、盗品の多くがタイ経由で世界に売りさばかれていく状況をリアルに記述している。 単なる文化財保護の本ではなく、インドシナ半島の政治・社会状況を映した本であり、実に興味深く、引き込まれる本である。美術ファンだけでなく、広く読まれるべき名著だと思います。 |
アンコール・ワット―密林に消えた文明を求めて (「知の再発見」双書) |
アンコール・ワットのみならず、バイヨンやアンコール・トムなど中世クメール王国の遺跡発掘に関する興味深い読み物です。かつて「インドシナ」を植民地として侵略支配していたフランスの学者がものした本だけあって、発掘当時の写真や想像復元図など他書には見られない珍しい図版がたくさん掲載されている点が本書の大きな特徴となっています。とくにバプーオンの復元図は現地に展示してあるものと同じ単色線描画ながら、現在残されている姿からはナカナカ想像のつかない程に見事な図版となっています(もちろん上部構造の詳細が本図の通りだったという保証はないのですが)。ともあれ、内戦前のアンコール遺跡の状態をヴィジュアルに図示してくれる貴重な一冊である事実に相違はありません。監修者の解説文も読者の理解を助けてくれるので、本シリーズの中でもかなり良心的な本だと言えましょう。 関心のある方や、これからカンボジアへ旅しようと考えている方には是非とも一読をオススメいたします。 |