青春デンデケデケデケ デラックス版 [DVD] |
誰もがまず出だしの音楽に意表を突かれるに違いない。映像も実にあわあわとした、触れれば消えてしまいそうなタッチで一貫している。撮影用ライトはほとんど使っていないようで、夜や室内の場面など粒子が荒れるという徹底ぶり。
爆発的なエネルギーのロック映画を期待した若い人は拍子抜けするだろうか。しかし、初老を迎えた大林監督のアプローチとしては最上のものだったと思う。決していじいじとノスタルジーの世界に閉じこもる映画にはなっていない。印象的な場面は数多いが、海辺のデートを沖合い彼方からクラゲが眺めているシーン、胸をしめつけられるような思いと共に、一方で大林監督の青春現役ぶりを感じてしまった。 |
私家版 青春デンデケデケデケ (角川文庫) |
主人公の高校生達がバンド活動を通して繰り広げる私生活がとても痛快に描写されていて思わず読みながら吹き出してしまうことが何度もありました。読んでいとても明るい気持ちになれましたし、ベンチャーズ世代では無い僕はこの本がきっかけで彼らの音楽にすっかり夢中にになってしまいました。小説も面白かったし、良い音楽にも出会えたのでとても得した気分です。 |
青春デンデケデケデケ (河出文庫―BUNGEI Collection) |
『青春デンデケデケデケ』です。トレモロ・グリッサンド奏法がなんかふざけた感じもしますが、インパクトのあるタイトルです。
作品の内容は、ちょっとコメディー色を含んだ青春ストーリー。やはりこのタイトルしかないでしょう。 作中で描かれている期間が、主人公の高校三年間で、ちょっと間延び感もあるのですが、その中で主人公たちは多くの人と出会い、成長して行きます。その一つ一つのエピソードが、まさに青春しています。 ロック、ベンチャーズやビートルズに関する知識を持っていない読者にも、バンドメンバーたちの熱いハートが伝わって来ます。山場の高三文化祭で、最初で最後のコンサートをするシーンはじーんと感動です。それまでの展開の中で登場してきた人々が観に来てくれて一堂に会します。 舞台と時代を特定された作品ですが、青春は時代や場所を問わず普遍です。 |