![]() 金子みすゞ詩集 |
他社の女優さん達が読んだCDを聴いて、今ひとつだなと思っていた ところへ、このCDを聴いて、やっとみすずに出会えたなって感じです。 ドラマ仕立ての構成もよくできていますが、とにかく高橋理恵子さんの 朗読がいいです。飾らない読み方はみすずの詩の持つ透明感が損なわれる こと無く、素直に心に響きます。 みすずの詩の朗読はやさしそうですが、やってみると案外難しく、媚びて |
![]() 余命 [DVD] |
生と死を見つめた、テーマとしては重い作品なのかもしれません。
何か特別のことが起こるわけでもなく、淡々と日常生活を描いている作品です。 前評判に比べ、興行成績が伸びなかった原因のひとつにはそんなことがあるのでしょうか? ただ、個人的にはとてもメッセージ性の強い作品だと思いますので、日本でもこのような奥深い作品が受け入れられる土壌が育ってくれることを願っています。 主人公夫婦である百田家のセットも、良い意味での生活感があり、インテリアの小物使いのセンスも良かったと思います。セットでは、春の桜・緑の生い茂る夏・落葉のころ・白く降り積もった雪と季節感の描き方も素晴らしかったです。これは、主人公滴の体調の変化とリンクしていたように感じました。 映画の予告編をご覧になればわかるとおり、結末も予測できるものですが、15回私はこの映画を観ました。今まで同じ作品をこれほど何度も観たいと思ったことはありません。どうしてそんなに何度も観たのか、という理由は自分でもはっきりとしないのですが、じわじわと込み上げるものがありました。観た後、心が温かくなる作品です。そして、健康であること、家族と一緒にいられることの日常など、一見当たり前と思えることに対する尊さを再認識させられます。 特に、滴が一人病室で涙しながら、赤ちゃんを抱き、授乳しているシーンは、感動的です。 3回目に観たころから、このシーンの松雪泰子さんのお顔がマリア様に見えてきたのは私だけでしょうか?神々しささえ感じました。 一日も早い、DVDの発売が待たれます。私は、これから自分自身の人生を考えるたびに、この作品を思い出すと思います。 |
![]() 監査法人 DVD-BOX |
昨年イタリア賞をとったNHKドラマ「ハゲタカ」(真山仁原作)の「二匹目のドジョウ」に過ぎないと高をくくっていたが、どっこいこちらも負けず劣らず骨太のエンターテイメントとして楽しめた。スケール感はやや小さいものの、共通するのは、金融不況、経済再編の渦中、人間の生き方を問うというそのテーマ性である。
激動の時代、日本社会は今、社会保険庁に象徴されるような、ありとあらゆる場所で不正やモラルハザードにあえいでいる。誠実で義理堅いとされてきた日本人の美徳も今や地に落ち、昔の学園ドラマの「腐ったリンゴ」のようにご都合主義と無責任が蔓延している。 そんな社会背景下で、金と権力を手に入れた篠原と仕事の誇りに生きる若杉の対決は見物だった。特に篠原役の橋爪功の演技には心を揺さぶられた。初回では若すぎるイメージのあった塚本高史と松下奈緒だが、回を重ねるごとに感情移入してしまった。善と悪、理想と現実の間を揺れ動く彼らが最後に選ぶ道とは…。 原作のない中、会計士という仕事を世に知らしめたスタッフの意気込みと志の高さに敬意を表したい。 |
![]() 涙そうそう スタンダード・エディション [DVD] |
私は夏川りみのカバーでこの名曲〜涙そうそう〜に出会いました
そしてこの「涙そうそう」は別れた恋人同士の切ないラブソングだと 思っていました。いや、思い込んでしまっていました。 ある日・私はこの名曲の誕生に秘められた逸話を知り愕然としました。 涙そうそうの作詞者、森山良子は若い頃に兄と死別しており この曲に秘められたのはその兄へのとめどない想いだったのです。 確かにこの名曲には海のように深い哀情が漂っています。 単なるラブソングならここまで人々の心を掴まなかったはずです。 そして、この映画・涙そうそうは森山の心を描いたのでしょう。 こころの唄が聞こえてきます。 |