伝説のサスペンス&ホラー~ベスト・オブ・恐怖傑作選 骨の章 (KCデラックス) |
「新・かなえられた願い」犬木加奈子 ・・・ 捕らえた悪魔に願う願いは
「手−怪奇迷宮−」渡千枝 ・・・ 謎の手が導く一家の悪夢 「満月が見ていた」大橋薫 ・・・ 4人の少女の一番恐ろしい夜 「人虫花」御茶漬海苔 ・・・ ギギ、ガガッ 「永遠の月曜日」井口かのん ・・・ 平凡な少女の恋は永遠に 「幸せ占い館」有田景 ・・・ こんな占い館はいかが 「死と彼女とぼく〜心の行方〜」川口まどか ・・・ 死者が彼女に望むものは 全体的にゆがんだ愛情、嫉妬、憎しみ等人間の感情が生み出すドロドロした部分に スポットを当てた性格の作品集になっています。冒頭の犬木は三作品まとめての 連作モノです。「母の願い」「人魚の声」「魔力」から成っていますが、どれも 悪意に満ちています。 井口かのんの作品は「今日のニュース」(ぶんか社刊 「ホラーM文庫」)にも収録されています。 気に入った人はそちらも読んでみることを お勧めします。 有田景が良かったように思います。 話自体はまあまあですが、ゆがんだ曲線で 描かれる背景や人物の異様な表情がアングラ演劇みたいなヤバくてドロドロした独特の 雰囲気、匂いを撒き散らしています。個人的には最後のコマがすごく気に入っています。 是非同時発売の「血の章」と一緒に買って下さい。値段ははりますが、それに 見合う内容だと思います。 |
かなえられた願い (MF文庫) |
十三日の金曜の真夜中、合わせ鏡の間にガラスの瓶を置き悪魔を捕まえよう。そして悪魔を放すことを条件に願いを叶えてもらおう。 ただしここで注意。あなたが取り引きしているのは悪魔なのです。 そのことをよ~く覚えておいて下さいね。 |